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日本のネオコンの台頭
9月に投稿して以来、残念ながら日本は僕の予想通りの道を進んでいます。

中国脅威論。
もはやネオコンに支配されている日本政府は、与野党の隔たりなく、中国を軍事的脅威とみなし、それを内外に公言してはばかりません。その「脅威」が現実のものである必要はないのです。嘘でもいいんです。それがネオコンです。

ロシアだって、インドだって危ないっすよ。核兵器持ってんだから。
そんなかで、何で中国だけ危ないって言う必要があるんでしょう。意味不明です。
関係悪化だって、自らが撒いた種です。ていうか、わざわざ挑発してる。

強力な軍事力の存在を「脅威」というならば、僕は米軍が一番危ないと思うけどなあ。
同盟国という呼び方をしているけど、客観的にみれば日本は敗戦以来60年にわたって、アメリカに支配されている属国のような状態にあるのです。

それで国家の安全が保たれ、国内の平和が維持されているのならば、個人的にはそんなに大きな問題ではないと思うのだけども、親玉の米国政府がいまみたいに「仮想敵」をでっちあげて、それに向かって戦いを挑む、そういう風潮になってくると巻き込まれちゃいます。

なんとなくですが、日米印vs中露という対立が怪しくなってきました。
世界大戦になってしまうのか、局地戦になるかは不明ですが、戦争のにおいがします。
そして、日本軍参戦の兆しも。イヤですねえ...

僕は戦争は反対です。それで日本経済が潤うとしても、です。
しかし残念ながら歴史的には、繁栄した国家はほぼ例外なく戦争に勝った国です。
だが同時に歴史は、戦争に勝者が居ないということも示しています。
市民レベルで見れば、癒すことの出来ない深い傷を、誰もが負うことになります。

ただ希望はあります。米国内の変化です。
アメリカでは、ブッシュ政権に対する批判が相当強まってきました。
ネオコンが力を失いつつあるようです。
次期アメリカ政権が中国との共存共栄の道を選択すれば、日本政府のネオコンも孤立します。

いずれにしろ、中国経済の発展のスピードは誰にも止められません。
また、教育制度、学力の違いは、長期的には製造業の圧倒的な技術力の差として顕れます。

大半の日本メーカーは、中国メーカーにやられてしまい、日本経済は悲惨なことになります。
一方国内を見ると、昭和50年代から進化していない、効率の悪い農業。
たぶん、食うのにも困るような時代がやってきます。

これはもう、資本主義の競争に敗れるわけですから、しょうがないことです。
今まで日本は勝ってきて、次は負ける番です。
それがイヤだからと、軍事力にものをいわせて、、、ていうのは絶対やっちゃダメでしょ。

さて、どうやって自分の身を守ろうか...
# by mkt700 | 2006-02-23 05:45 | 日記
日本にもネオコン

自民党の圧勝、自公での2/3確保を危険だと感じている人は多いようですね。
昨今の小泉首相の言葉には、ブッシュ大統領と似たものを感じています。

たとえば、「郵政民営化、YesかNoか。それを問う選挙だ。」
見事な2択クイズです。

そしてそのあと、民営化のメリットを説き、いままでの旧体制のデメリットを説く。
「そうだよな。Yesだよな。だから今回は自民党だな。改革を止めちゃいけないな。」
これで自民党に投票した人が沢山いたように思います。

郵政民営化、私も賛成です。
が、いまの自民党を見ていると、危険なにおいがするので、今回は民主党に入れました。その理由は、自民党幹部には、ネオコンが数多く存在するようなのです。

ネオコンは、ラムズフェルドに代表される超タカ派のことです。
BBCのドキュメンタリーを見たのですが、ネオコンは1950年代にシカゴ大の教授が
その起源だそうで、要するに民衆を束ねる政治戦略の思想です。

簡単にまとめると
1.仮想敵を作る
2.国民に脅威であるという意識を植え付ける
3.その敵と戦う自分たちを正義だとし、一致団結を誓わせる
→政府は自由と民主主義のため、悪と戦う正義のヒーローになります

問題は、仮想敵が実際に脅威である必要も実在する必要もないというところです。
BBCは、「アルカイダ」という国際テロ組織は存在しないと結論付けています。
実際には、イスラム原理主義という思想があちこちの小規模なテロ組織に共通しているだけで、連携・統率がとれた組織ではないというのです。

しかしアメリカは、それを「国際テロ組織」であるとでっち上げ、
米国の自由と民主主義に対する挑戦をしているかのようなストーリーを作り、
国民の恐怖を煽って一致団結を呼びかけたわけです。

ブッシュは冒頭に「似ている」と書いた有名な2択クイズを国際社会に問いました。
「我々に協力するか、それともテロリスト側につくか、どっちなんだ?」と。
国際社会はそれほどアホじゃなかったので、逆にブッシュがアホだと嘲笑しました。
しかし、米国内はメディアも含めて統制下に入り、大衆はブッシュを支持しました。

イラクも、実際には米国の脅威ではありませんでした。
国際テロ組織との繋がりも、大量破壊兵器も、存在しませんでした。
あったのは、米国政府が作った「テロ国家」という空想と、
戦後に米国企業が独占できるビジネスチャンスだったのです。

さて自民党ですが、安倍晋三は「自分はネオコンである」と公言しています。
彼が次の内閣の幹部を務め、時期総理の有力候補であることは間違いありません。

今後日本政府が、どのような政治戦術を取るか、予言します。
これが当たらない、ただの杞憂である事を切に祈ります。
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1.仮想敵を作る
おそらく、中国か北朝鮮でしょうか。
この仮想敵は、米国の仮想敵としても同じく位置づけられるはずです。
アメリカも、アルカイダの次が必要なのです。

2.脅威を説く
メディアを中心に既に始まっているような気がします。
全体からみるとごく一部の人が起こした反日暴動を、あたかも全中国人が日本人を
目の敵にしているような報道が目立ちました。

米国の政府調査機関では、中国の軍事力強化を脅威とし、
今後2016年(だっけな?)までに台湾を軍事力で併合すると予測しています。
ネオコンの思想では、これが事実である必要は、ありません。

3.自由と民主主義のために、敵と戦う
「同盟国防衛」のため「専制的自衛権の行使」がされるのでしょうか。
そのまえに自衛隊の軍隊化と、9条の改悪(彼らは改正という)は必要です。
(前も書きましたが、米軍も英語名は「Defence」です。)
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歴史上、戦争は大義としては攻撃を目的に始まったことは、殆どないそうです。
常に「自国防衛」のため、「脅威の排除」のためとして過ちは繰り返されてきました。

我々一般大衆は、戦争が起これば勝負に関係なく、犠牲者となります。
これは歴史が証明しています。大衆に幸福をもたらす戦争は一度もなかった。

このところ、バラエティーに自衛隊が出てきて、お笑い芸人と絡んでいます。
戦争モノ、自衛隊モノの映画もずいぶんと増えたと思いませんか?
悲劇的というより、主人公はヒーローとして描かれているような気がします。

なにかがおかしい気がします。
# by mkt700 | 2005-09-14 04:52 | 日記
鬱病
僕は実は昔から鬱病もちです。
いつからかは、分かりません。
たぶん高校か、大学のころからだと思う。

ただ、自分的にはそれほど異常なこととも思えず、
病気って言うカテゴリーに入れるほどのものかどうか、
また治療なんてものが必要なのかどうかもわかりません。

はっきりした症状が出たのはMBAを目指してGMATの勉強をしているとき。
吐き気がして、恐怖感に襲われて、パニックをおこしました。
まぁ、目がクラクラした程度で深呼吸したら治まったけど、
心療内科にいって薬をもらったときは少しショックだったかな。

で、いろいろ鬱についてネットなどで独自に調べていくうちに、
自分がここ10年以上鬱状態にあったと分かったんです。
それで気が楽になりました。なんだ、いままでと一緒じゃんって。

今日のニュースで、心療内科以外の一般の医者が、
患者の鬱を判断する基準ってのをやってました。

最初に2つ質問して、そのうちひとつに引っかかると鬱の可能性が高く、
最後に「最近罪悪感を覚える」に該当すると重度だというのです。

そのうちの質問のひとつが、
「このところ2週間で、心から楽しいと思うことがなかった」
ってやつです。

うーん・・・ ない。
仕事が忙しくて、楽しい時間をすごすって事がないんです。
それに「心から楽しい」って感覚、僕には昔からあまりありません。

なんか醒めてるというか、諸行無常とか色即是空的な考えがあって、
僕には感情の起伏があまりないんです。
なんていうか、低く安定してます。

安定してるんだから鬱じゃないんじゃないかなぁ、なんて思うけど、
色々調べたけど、これも軽い鬱に入るようです。
オレはこれは、「思想」の問題だと思うけど。

今の世の中は、「明るく元気に生きる」のが理想であり、
その状態が「健康である」とされているような気がします。
よって、諸行無常的な発想は、健康ではない=病気であるとなります。

だとすると、仏教思想は病気の根源になってしまう。

オレはそうじゃないと思う。

生きているって、辛くないですか?
僕は毎日苦しいし、辛いことばかりです。
生きていくって、大変なことです。でもだからこそ、価値があります。

楽しく生きている人って、身の回りにいるでしょうか?
明るく元気に見える人は、本当にそうでしょうか?
誰だって悩み苦しんで、それに立ち向かい、何度も負けながら生きているように思えます。

みんな、鬱病的なものと戦って生きてるんです。
その程度の問題で、実は明確にどこからが病気と定義されるか不明確なんです。
定義してるのは人間です。なので非常にいいかげんなもんです。

僕は夜型の人間で朝は苦手です。
鬱の症状にこれがあります
→朝、おきるとだるい。でも夜になると、元気になる。

僕は高校1年のころからこうです。
理由は単純。勉強や仕事が嫌いだからです。終わったあとは元気になる。
これを病気扱いされちゃやり切れません。

僕は自分の悲観主義と心配性のおかげで、ここまで来ました。

将来を心配して大嫌いだけどしょうがないから猛勉強し、仕事もし、
わりと良い成績で一流私大を卒業、大手メーカーでも懸命に働いて、
MBAには社費留学、帰任してからも仕事は順調です。

コツコツと努力を積み上げてこれたのは、世に言う鬱病のせいです。
もしもっとあっけらかんと生きていたら、勉強が大嫌いな僕は、
確実にダメリーマン街道まっしぐらだったでしょう。

ただ幸せか?と聞かれれば、僕はいま不幸せです。
幸せを感じたことは、ここ1年でほとんどありません。まぁ鬱ですね。

しかし、努力が無駄だったとは全然思わない。
努力しなかったら、いまもっと不幸を感じる状態だったと思う。
自分の「鬱病」と戦うために努力して、結局治らないんだけど、
刹那に遊んでしまうよりも、よほど意味があり、充実した人生を送っている。

ただ、先を考えすぎて、今の幸せを先送りしてまでがんばり過ぎたかも、
という感覚は少し芽生えてきた。

自分の考え方が、少しシフトしつつある。
でも僕は、世に言う「鬱病」な自分が嫌いじゃないし、「治ろう」とも思わない。
これは思想であり、自分の一部なんだから、自分らしく生きていく。

「死にたい」「もう生きられない」って毎日のように思うけど、
それは愚痴であり、弱音であり、本音は違うところにある。
それが明確に分かるようになったのは、先週のこと。。。
# by mkt700 | 2005-08-14 07:29 | 日記
Defenceという名の軍隊
久々の書き込みです。
最近、仕事がクソ忙しく、ブログに時間を使うことが出来なくなったなあと思ったんですが…
しかし、冷静に考えると仕事は留学時よりは忙しくはないです。

なにが忙しいかというと、
楽天vs巨人を見たり、とりだめした「エンタの神様」を一気に見たり、
買い物に行ったりと、なんだかしょーもないことに忙しいんです。

時間や暇はあるものじゃなく、作るもの。
ブログに割く時間をなくしてしまっているだけなんですよね。

さて、先日5月3日の憲法記念日にNonfixというフジテレビの番組をみました。
非常に展開の早いドキュメンタリーで、ついていくのが大変でしたが、
とても面白い番組でした。

その中で、50年代に吉田茂首相が
「戦争は、防衛の名の下に行われるのが常であり、そうでなかった戦争は無い」
という内容の論述をしていました。

そしてさればこそ、日本は防衛力を含めたすべての軍隊を放棄する
というようなことを言っていました。
その後、米国の方針によりその数年後には自衛隊の原型が出来るのですが…

そこで私も、頭によぎったことがありました。
米軍も、米国では「Defence」と呼ばれているんですね。

世界最大、最強の米国の軍隊。
彼らは歴史上、自国の防衛のために戦ったことは殆どありません。
特に第2次大戦後はそうです。

イラク戦争だって、9・11テロとは殆ど無関係の国家に対し、
1.テロリストの温床となっており
2.大量破壊兵器を製造している「可能性がある」
3.独裁国家で国民の自由が奪われている
という「大義」のもと、「国家の脅威であるから」とDefence力を行使しました。

結果、苦しんでいるのは、イラク国民です。
彼らは「民主主義」を手にしましたが、平穏な生活を奪われました。
「米軍の犠牲者がxxxx人にのぼっている」というCNNの問題提起もいいですが、
それより何の罪も無いイラク国民の犠牲者が、10倍以上いるのではないでしょうか。
腕や指を失ったりした「負傷者」の数は、それよりも多いはずです。

一方で、イラク戦争で発生した「ビジネスチャンス」を掴んだ米国企業の人が
べらぼうな利益を上げていることは、Newsweekなどで報じられている通りです。
その「経済効果」により米国の景気が底支えされていることは間違いないでしょう。
あの戦争で、誰が「勝って」、誰が「負けた」のでしょう?

このところ、「国益」や「防衛」といった歴史的に戦争勃発の原因となった言葉を
この国でもよく目にするようになりました。

戦争の敗者は「国家」ではなく、戦争によって犠牲になった一人一人の人間、
そのすべてです。戦勝国も戦敗国もなく、傷つけあったすべての人間です。
そしてその殆どは、どこにでもいる、何の罪も無い一般市民です。

Nonfixで是枝監督が繰り返し強調していた「忘却という暴力」
「諦め」「無関心」これも結果的には加害行為に近いということ。

こういう時代だからこそ、我々「平民」の一人一人が関心を持ち、考え、
ただ漠然とした被害者意識だけを持たず、されるがままに「時代」に流されず、
国家を形成する1個人としての自覚と誇りを持って、行動しなければならないのだと、
改めて考えさせられる、とても良い番組でした。
# by mkt700 | 2005-05-08 23:37 | 日記
War on terror -アメリカのメディア統制-
前回の続きです。
ミラノ-ロンドンと周ってきて、かなり疲れました…
今日は、前回何を書きたかったのか思い出しながら…

僕が留学中に、アメリカがイラクを攻撃し始めました。
その頃にニュースを見ていて、かなり違和感を覚えました。
全ての番組で、米軍を「Hero」と呼び、国連無視に対する批判はありませんでした。

直感的に、これはなにかあると思いました。
戦争批判的な発言がはばかられる、そんな雰囲気がありました。
戦時下の国家とはこんなものかと思いました。怖いものを感じました。

やはり、メディア統制が行われていたようです。
戦時下のメディア統制に関しては、賛否両論だと思います。

ここではあえて詳しく議論しませんが、戦争と無縁の一般市民にはあまりにも刺激の強すぎるリアルな映像がテレビを通じて流れてしまうといけません。
しかし一方で、戦争相手国に対する敵意をあおったり、伝えるべき事実を必要以上に隠蔽したり、捻じ曲げたりする「大本営発表」的な報道はいただけません。
私はバランスが大事だと思っています。

さて、米国一般市民にとって(そして我々日本人にとっても)情報源は新聞とTVです。しかし、新聞やTVは政府やその他の圧力を受けながら、ニュースを作ります。
その圧力を受け入れるメディアと、抵抗するメディアとに分かれます。

どのメディアが言っている事が、より真実に正しいかを良く考えながら、
様々なメディアに目を通していくことが重要です。
当時のアメリカでは全ての報道が統制下に置かれていたため、国際ビジネスの教授などは、学生にはBBCのWebを見るように勧めていました。

しかし、こうした考えを持っているアメリカ人は少数でしょう。
多くの人は、メディアのニュースは「事実だ」と信じています。
選択された事実が、中立な報道だとはいえないんですが。。。

今回のイラク戦争を「肯定」したアメリカ人は、恐らくFOXなど一部の偏ったメディアの報道をそのまま真に受けてしまったのでしょう。
彼らを責めることは出来るでしょうか?私は違うと思います。
一人一人は、家族を愛する普通の市民です。

メディアの責任か、政府の責任か、私は政治学やメディア論を良く知らないので、その判断は出来ませんが、一つだけ思うことがあります。
それはメディアの力の恐ろしさです。

一般的に、米国人は国際感覚が非常に鈍い人々です。
パスポートを持っている米国人は、8人に1人くらいです。
ヨーロッパやアジアの白地図を見せて、国名を入れさせると殆ど間違えます。

私と一緒にMBAの国際ビジネスの講義をとっていた米国人学生は、他のクラスメイトに比べてInternationalに関心が高い連中でしたが、それでも白地図のテストでは大苦戦していました。日本人、ヨーロッパ人には楽勝だったんですが…

余談ですが、自分の学校の中国人たちも、他国には全く興味がない様子でした。
国際関係のクラスをとる中国人は常にゼロ。
いつも中国人だけで固まって、他国籍の人と交流を図る人は10%くらいでした。

あるとき、アメリカ人の友達に「海外旅行をしたことある?」って聞いたら、
「正確には海外じゃないけど、テキサスに行ったことがあるよ」って…
ま、中西部から見れば確かにテキサスは異文化情緒がありますがね…

アメリカ人の感覚では、アメリカが世界です。
だからMLBのチャンピオンは、「ワールドチャンピオン」なんでしょうか。

最後に面白い統計を、NYC出身のクラスメイトが教えてくれました。
教育水準とブッシュの支持率が、負の相関関係にあることが分かったそうです。
なんか、相当明確な相関なんだそうで。

アメリカが軌道修正をすることを祈りつつ…
しかし今日も、イラクでは一般市民が殺されています。
# by mkt700 | 2004-11-12 02:33 | 日記